【事例付き】おすすめの遮熱工事について解説|断熱との違いや遮熱材の選び方
「夏場、工場の室温が40℃近くになる…」
「遮熱工事が必要なのはわかるけど、具体的には何をすればいいかわからない」
こんなお悩みを、工場のオーナーさんから毎年お聞きします。
遮熱工事を検討される際に、悩まれることが多いのが「選択肢が複数あるため、どれを選んでいいのかわからない」という点。ここでは、遮熱工事について、各工法のメリット・デメリットから自社に合った遮熱工事方法の選び方までを、実際の事例を交えて解説します。
「遮熱」とは、太陽の熱を建物の表面で反射させて、室内への熱侵入を防ぐ暑さ対策のことです。反射させる熱には名前があり、「輻射熱(ふくしゃねつ)」と言います。
熱は、「輻射熱(ふくしゃねつ)」「伝導熱」「対流熱」と大きく3種類に分けることができます。この中でも、工場の暑さの主原因は、屋根や壁から侵入する輻射熱です。この輻射熱が室内に入るのを防ぐことで、室内温度が上がるのを防ぐことができます。
この遮熱性能を持った資材のことを、遮熱材と呼びます。
「遮熱材」と「断熱材」はよく混同されますが、異なるものです。
遮熱材は、外からの熱を「反射させて」熱侵入を防ぐ材質のもの。対して断熱材は、熱の「伝わり方を遅くする」ものです。そのため、断熱材では輻射熱を反射させることができず、建物が暑くなる根本原因を取り除けません。
建物の暑さ対策を抜本的に見直したい場合は、遮熱材の施工が必要です。
遮熱工事には、大きく二つの方法があります。1つ目が遮熱シートの施工。2つ目が遮熱塗装です。どちらが自社に合っているのかを検討していただけるように、それぞれのメリットデメリットをまとめました。
遮熱塗装とは、屋根や壁に遮熱性能を持った塗料を塗装する方法です。メリットデメリットをまとめると、以下のようになります。
- ・初期投資コストが安い:遮熱シートと比較すると安価に導入が可能です。
- ・複雑形状の場所や既存の屋根に直接塗装可能:大規模な工事が不要なケースが多いです。
- ・耐用年数が短い:遮熱塗料は性質上、8〜10年程度で効果が低下します。また風雨の影響を受けやすく、遮熱性能は外観保持性能よりも劣化が進みます。
- ・効果がやや劣る:遮熱シートと比べて、輻射熱の反射率が低いです。
- ・効果にムラがある:塗料を塗る作業者の技術によって塗りムラが生まれやすいです。技術力の劣る作業者だった場合、想定よりも効果を得られないケースがあります。
アルミ素材の遮熱シートを屋根に張り付ける工法です。当社が取り扱っている「シャネリア」もこの工法に該当します。
- ・効果が高く、作業車によるムラがない:輻射熱を97%反射。実績として年間電力削減率23.4%を達成しています。また、シートを張り付ける工法のため、塗装のような作業者の技術による効果の違いがありません。
- ・耐用年数が長い:10〜15年程度効果が持続するものが多く、長期的な投資効率が良いです。屋根カバー工法(※)だと、30~40年効果が持続します。
- ・雨漏り対策にもなる:屋根カバー工法と組み合わせると、既存の屋根の劣化や雨漏りも同時に解決します。
※屋根カバー工法とは:既存の屋根に遮熱シートシャネリアをり張り、その上からさらにガルバリウム鋼板をかぶせることで、遮熱性能の引き上げとともに、雨漏り対策にもつながる工法です。
- ・初期投資コストが高い:遮熱塗装と比べると、素材の原材料費や施工にかかる稼働量がふえるため、導入にあたって費用がかかります。ただし、ランニングコストがかからず、電力の削減効果もあるため、初期投資を早期に回収できるケースもあります。
- ・複雑な形状の場所に施工できない:シート形状のため、入り組んだ場所への施工ができません。しかし、平面の屋根や壁に施工するため、遮熱工事においてこのデメリットは気にしていただかなくても良いかと思います。
遮熱シートと遮熱塗装を比較すると、以下の表のようになります。
| 項目 | 遮熱塗装 | 遮熱シート施工 |
| 初期費用 | 低 | 高 |
| 耐久性 | 8-10年程度(経年劣化が大きい) | 10-15年以上 |
| 効果のばらつき | あり(技術力に左右) | なし |
| 輻射熱反射率 | 80-85% | 97% |
| 長期コスト効率 | 低い | 高い |
工場・倉庫など施工場所の規模、予算、屋根の状態によって最適な方法が変わります。遮熱シートと遮熱塗装、それぞれどのようなお客様に向いているのか解説していきます。
- ・予算が限られている:一旦、少額で遮熱の効果を確かめたい方は、遮熱塗装から始められてもいいかもしれません
- ・工事に関わる手間を増やしたいくない:遮熱シートの施工と比較して、工事自体は小規模なものになります。その分、自社で対応しないといけないことは少なくなります。
- ・長期的な投資効率を重視:確かに初期投資コストは高いですが、ランニングコストがかからないため、中長期のスパンで考えると実は遮熱シート施工の方が経済的なことが多いです。
- ・徹底的に暑さ対策をしたい:輻射熱の反射率は遮熱シートの方が格段に高く、建物内の温度低減に大きく貢献します。徹底的な暑さ対策をしたい方は、遮熱シートの施工がおすすめです。
「御社が1つだけおすすめするならどちらか?」と聞かれた場合は、遮熱シートの施工をおすすめします。確かに、初期投資は遮熱塗装より高額ですが、遮熱効果の高さと耐久性を考えると、まずは遮熱シートの施工を推奨します。
遮熱シートの施工がおすすめの理由を知っていただくためにも、実際に遮熱シートを施工したお客様の事例を2つご紹介します。
岡山県倉敷市の精密加工工場・水島機工様は、夏場の室温上昇(40℃近く)で精密機械の動作不良が頻繁に発生し、従業員の疲労も深刻でした。また、西日が当たることによる温度上昇も課題でした。
屋根上に当社の遮熱シート「シャネリア」+カバー工法を導入し、室温が最低5℃低下。機械の制御が正常化し、生産性も向上。さらに、長年の悩みだった雨漏りも完全に解決。外観も新築のように生まれ変わり、別工場にも導入を決定いただきました。
倉敷市のラーメン店「じゃんめん倉敷店様」は、黒い外壁と金属屋根で夏場の室温上昇に悩まされ、お客様からSNSに苦情が書き込まれるほどでした。遮熱塗装の検討も考えましたが、当社の提案で遮熱シートを施工。
室温が5〜7℃低下し、エアコン効率が劇的に向上。お客様からの苦情がなくなり、従業員の労働環境も改善され、毎日行列ができる繁盛店が実現しました。
遮熱工事には「遮熱塗装」と「遮熱シート施工」の2つの方法がありますが、長期的な投資効率と効果の高さから、遮熱シート施工が第一の選択肢です。
植田板金店は中国四国地方の工場・倉庫の遮熱工事を数多く担当させていただいております。お客様の状況に応じた最適な工法をご提案いたしますので、「自社にはどのような遮熱工事が合っているかわからない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
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