断熱シートと遮熱シートの違いとは?効果的な選び方・おすすめの施工箇所を紹介
2026.2.27
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工場や倉庫の熱対策としては、屋根・壁・床などに断熱シートや遮熱シートを施工する方法があります。シートは、それぞれ効果や特徴が異なるため、建物に施工する際には注意が必要です。
本記事では、断熱シートと遮熱シートの違いを踏まえた上で、効果的な選び方とおすすめの施工箇所を紹介します。
断熱シートと遮熱シートの違い
断熱シートと遮熱シートには、それぞれ特徴や性能に違いがあるので、施工の際には注意が必要です。施工にあたって正しく使い分けるために、まずは両者の違いを見ていきましょう。
- ・遮熱シートとは
- ・断熱シートとは
- ・遮熱シートと断熱シートの違い
遮熱シートとは輻射熱を反射する素材
遮熱シートとは、金属アルミ素材を用いて作られた、輻射熱を反射する遮熱材のことです。工場や倉庫の屋根・壁に遮熱シートを施工することで、夏は外からの熱を跳ね返し、室内温度の上昇を抑える効果が期待できます。
さらに遮熱シートには、室内側の熱を反射して逃がしにくくする効果も。遮熱シートを施工することで、冬は室内の暖かさを保ちやすくなり、寒さを防ぐことが可能です。
断熱シートとは「熱の伝わり」を遅らせる素材
断熱とは、外気温の影響を受けにくくするための対策です。断熱シートとは、アルミシート内部に含まれる空気の層によって「熱の伝わり」を遅らせる素材のことであり、断熱材の一種です。
断熱シートを工場や倉庫の屋根・壁・床などに施工することで、建物内部の気密性が向上します。室内の気密性が高まる作用によって、夏は外から伝わる熱の伝わりを遅らせ、さらに冬は暖房で温めた空気が外へ逃げるのを抑える効果が期待できます。
遮熱シートと断熱シートの違い
| 遮熱シート | 断熱材・断熱シート | |
| 対象とする熱 | 輻射熱(日射など) | 伝導熱・対流熱 |
| 主な仕組み | 熱を跳ね返す「反射」 | 熱の移動を「遅らせる」 |
| 効果の特徴 | 日射による屋根温度の上昇などを防ぐ | 暖まった空気が逃げるのを防いだり、直接の熱伝導を抑える |
| 注意点 | 伝導熱や対流熱には効果が薄い | 完全に熱を遮断するのではなく、移動を遅らせる素材である |
遮熱と断熱は、防げる熱の種類と、熱の伝わりを抑える仕組みがそれぞれ異なります。その違いを理解するために、まずは熱が伝わる「3つの仕組み」を整理しておきましょう。
- ・輻射熱……日射や電気ストーブから放射される熱。
- ・伝導熱……固体・液体・気体など、物質に触れることで直接伝わる熱。
- ・対流熱……空気や液体など、流体が移動することで運ばれる熱。
遮熱シートは輻射熱を反射するのに対し、断熱シートは湯たんぽのように伝わる伝導熱や、エアコンの風のように移動する対流熱に対して効果を発揮します。
それぞれの素材は、熱の伝わりを抑える仕組みも異なります。遮熱シートは熱を「反射」するのに対し、断熱材はあくまで熱の移動(伝導)を遅らせる素材であり、完全に熱を遮断するものではありません。素材によって防げる熱の種類や仕組みが異なるため、工場や倉庫で熱対策を行う際には、適切な「シート」を選びましょう。
遮熱シートと断熱シートの選び方
熱対策で確かな効果を得るためには、それぞれのシートの特徴を理解し、施工箇所や用途に合わせて適切に選ぶことが大切です。ここでは、遮熱シートと断熱シートの選び方について詳しく紹介します。
- ・施工箇所に適したものを選ぶ
- ・用途に合わせて選ぶ
施工箇所に適したものを選ぶ
一方、断熱シートは湯たんぽ型の伝導熱・エアコン型の対流熱に対して効果を発揮するため、屋根裏・壁の内部・床などに施工することで冷暖房の効きが向上し、省エネ効果も期待できます。
用途に合わせて選ぶ
遮熱シートと断熱シートは、それぞれ特徴や性能が異なるため、施工する際には用途に合わせて適切なシートを選ぶことが大切です。たとえば断熱シートは、熱の伝わる速度を遅らせる作用がある一方で、太陽の熱を吸収しやすいため、屋根・外壁に施工するとかえって熱がこもり、逆効果になる場合があります。
遮熱シートは太陽からの熱(輻射熱)を反射し、工場や倉庫に侵入する熱を抑えるため、断熱シートのように熱を溜め込むことがありません。そのような理由から、遮熱シートは外部から伝わる熱対策として非常に効果的です。
熱対策を行う際は、こうしたシートの特性を踏まえた上で、用途に合わせて最適なシートを選びましょう。
断熱・遮熱シートを施工するのにおすすめの箇所
断熱・遮熱シートは、熱の影響を受けやすい箇所に施工することで、熱対策に高い効果を発揮します。ここでは、断熱・遮熱シートの施工におすすめの箇所を具体的に紹介します。
- ・屋根
- ・壁
- ・機械
屋根には遮熱シートがおすすめ
屋根に遮熱シートを施工することで、日射による輻射熱を反射し、建物内部への熱の侵入を抑えることが可能です。
断熱材は、太陽からの輻射熱を防ぐことができないため、外部からの熱対策をする場合であれば「遮熱シート」の施工が有効です。弊社では、屋根に遮熱シートを直接貼り付ける「スカイ工法」による施工が可能です。
スカイ工法は折板屋根のジョイント部分(接合部)を覆うことができるため、雨漏りを防ぐ効果も期待できます。
また、既存の屋根の上から新しい金属屋根を被せる「カバー工法」に、高純度アルミ箔を使用した遮熱シート「シャネリア」を組み合わせる工法も提供しています。カバー工法は屋根を撤去せずに施工できるため、アスベストを含む古い屋根でも安全に改修でき、工期の短縮とコスト削減を実現します。
注意点:シャネリアは、耐候性の問題で、仕上がりにできないので、シャネリアの上からカバー工法で風雨にさらされないようにする必要があります。※外壁にシャネリアを施工するときも同様です。
壁には遮熱シートと断熱シート両方を施工することで大きな効果が期待できる
また、遮熱シートや断熱シートを内壁に施工することで、室内の熱が外へ逃げにくくなり、冷暖房の効きが向上します。その結果、エネルギー効率が高まり、省エネ効果が期待できるほか、季節を問わず快適な室内環境を保ちやすくなります
機械には遮熱シートがおすすめ
弊社では、機械からの熱を効果的に抑える「フィット工法」による施工が可能です。フィット工法では、ガラスクロス繊維に特殊樹脂シートを組み合わせ、両面にアルミ箔を施した不燃シートを機械に施工します。
この不燃シートは縫製加工が可能であり、テントのように広範囲を覆う大きなシートを形成できるため、乾燥炉などの大型機械にも対応できます。
また、不燃シートは「ハトメ加工」にも対応しているため、開閉ができるアコーディオンカーテン風の形状に仕上げることも可能です。
関連記事:フィット工法
まとめ
断熱シートと遮熱シートは、それぞれの特性を組み合わせて活用することで、対流熱・伝導熱・輻射熱のすべてを防ぐことが可能となり、より快適な環境づくりが可能になります。
熱対策として遮熱シートを選ぶ際は、反射性能に優れた製品を選定することも重要なポイントのひとつです。遮熱シートは、一般的にアルミの純度が高いものほど反射性能が向上します。
弊社で施工が可能な遮熱シート「シャネリア」は、高純度アルミ箔を使用しており、輻射熱を97%反射します。実際に、シャネリアを屋根に施工した事例では、室内温度が施工前より最大15℃低下したケースもあります。
植田板金店では、工場運営における大きな課題である暑さ・熱中症対策から、光熱費削減を目的とした遮熱・断熱工事のご相談まで幅広く対応しています。規模や費用に関するご質問も承っていますので、工場や倉庫の熱対策でお悩みの方は、どうぞお気軽にご連絡ください。










