遮熱シートと遮熱塗料を比較!温度低下や耐久性、コスト、施工期間の違いについて
「遮熱シート」と「遮熱塗料」のどちらを選べば良いかお悩みの方も多いのではないでしょうか?
ネットで検索すると、「遮熱シートが良い!」「遮熱塗装がおすすめ」といった色々な立場での情報が溢れていて、結局どちらがおすすめなのか?という声をよくお聞きします。
そこで今回は、工場や倉庫の暑さ対策として、遮熱シートと遮熱塗料で何が違うのかをまとめました。今年の夏こそ、快適な作業環境を実現したいという方の参考になれば幸いです。
遮熱シートと遮熱塗料の比較表
まずは比較表で全体像を把握しましょう。
| 遮熱塗料 | 遮熱シート | |
| 温度低減効果 | 体感で1-3°C程度 | 体感で5-10°C程度 |
| 初期費用 | 安価に済むケースが多い | 高額になるケースが多い |
| 耐久性 | 8-10年。紫外線・汚れ・酸性雨などによって、効果が持続する期間が短くなることも。 | 10年程度。紫外線や汚れの影響を受けにくく、性能が長期間維持されるため、天候によって耐久性が大きく落ちることはない。 |
| 施工期間 | 天候に左右されるため、工期が伸びることも。 | 天候の影響が少なく、計画的な施工が可能 |
| 施工品質 | 職人の技量で差が出る | 品質が均一化しやすい |
表を見ると分かりますが、遮熱塗料は初期費用が安い一方で効果と耐久性に課題があります。遮熱シートは初期費用が高いものの、ランニングコストがかからず電気代の削減も期待できますので長期的には費用対効果が高くなる傾向があります。
遮熱シートと遮熱塗料の温度低減効果の違い
まず重要な、暑さをどれだけ解消できるかという点からご案内します。
室内温度が上がる原因となる熱について
工場や倉庫の室内温度が上がる主な原因は「輻射熱(ふくしゃねつ)」です。輻射熱とは、太陽から放射される熱のことを指します。
夏場、輻射熱により屋根の表面温度は60℃を超えることもあり、この熱が室内に伝わって工場内が暑くなります。
遮熱シートの方が遮熱効果が高い
輻射熱を反射することで、建物内の気温の上昇を抑えることができます。その上で、重要なのが、輻射熱の反射率です。反射率が高いほど、輻射熱が室内に侵入する量が少なくなります。
この反射率について、遮熱塗料の輻射熱の反射率は80%程度。遮熱シートは97%程度となっており、約17%の差があり、遮熱シートの方が輻射熱の侵入を防いでいるといえます。つまり、遮熱シートの方が遮熱効果が高いのです。
また、誰が施工するかによっても、遮熱塗料と遮熱シートでは効果に違いが出ます。
遮熱シートは品質が均一化、遮熱塗料は職人によって品質がばらける
遮熱塗料は職人の技量によって塗りムラが発生しやすい工法です。もし塗りムラがあると、効果が十分に発揮されず、遮熱効果を体感しづらくなってしまう可能性もあります。塗装技術の習得には時間がかかるため、依頼する業者の見極めが重要です。
一方、遮熱シートは施工手順が標準化されており、塗装のような塗りムラの影響を受けにくいため、品質を安定させやすいのが特徴です。しっかりと研修を受けた者が施工をすれば遮熱効果に違いが出ません。
安定して高い遮熱効果を期待できるのが、遮熱シートの大きな特徴です。
遮熱シートの施工事例:水島機工株式会社様(岡山県倉敷市)
倉敷市の水島機工様には、工場の屋根と外壁に遮熱シート「シャネリア」をご導入いただきました。
施工完了後、水島機工様からは、
「体感だけでなく、温度計の数値で見ても室温が少なくとも5℃は下がった。屋根だけでなく、西側の壁にもしっかり手を入れてもらった効果がかなり出ていると感じる」
「暑さで工場設備の制御が効かなくなる事態も改善した」
とのお声をいただきました。
水島機工様には、遮熱シートの導入に合わせて、カバー工事も施工させていただきました。工事の詳しい内容については、以下の↓リンクからご覧ください。
遮熱シート「シャネリア」について
シャネリアはアルミニウムやポリエチレンなどで成形された高い遮熱性を得られる遮熱材です。
輻射熱の反射率は97%以上、厚さわずか8mmで軽量ながら高い遮熱効果を発揮します。詳しくは↓こちらをご覧ください。
遮熱シートと遮熱塗料の耐久性の違い
原材料の性質上、耐久性にも違いがあるため、どのような違いがあるのかご紹介していきます。
遮熱シートの方が耐久性が高い
カタログ値ベースでは、遮熱塗料の耐用年数は8〜10年。遮熱シートは10年程度です。それぞれ大きく異なるわけではありませんが、塗料は紫外線・汚れ・酸性雨で塗装が剥がれることがあり、反射率が落ちるため、天候によって耐用年数が大きく左右されます。
一方、遮熱シートは、素材の性質上、紫外線や汚れの影響を受けにくく性能が長期間維持されるため、天候によって耐久性が大きく落ちるということはありません。
耐久性に関しても、遮熱シートの方がメリットが大きいといえます。
遮熱シートと遮熱塗料の施工期間、施工場所の違い
遮熱塗料は性質上、雨天時の作業がほぼできません。さらに塗装後の乾燥時間も必要なため、天候次第で工期が大幅に伸びることがあります。
遮熱シートは天候の影響が少なく、小雨程度なら施工可能なケースもあります。塗装のような乾燥管理も不要なため、スケジュール通りに作業を進めやすいという特徴があります。
遮熱シートは屋根の状態によって施工期間が変わる
折板屋根やスレート屋根など、屋根の形状によって施工期間が異なることがあります。例えば、老朽化した屋根に遮熱シートを施工する場合、調査した結果屋根を張り替える必要が出てくるといったケースがあります。
このケースの場合、落下防止のために、屋根を剥がす以外にも、ネットやブルーシートを張る工程も必要になるためその分も工期が延びることになります。
老朽化した屋根を剥がして遮熱シートを施工した事例:株式会社長崎鐵工所様(岡山県備前市)
備前市の長崎鐵工所様は、工場建物の老朽化が進んでいたため、シャネリアを施工することができず、屋根の一部分を張り替える必要がありました。
お客様は、屋根を剥がしている間、雨が降った時のことを心配されていました。しかし、雨が降らない期間を狙ったこととブルーシートを隙間なく敷き詰めて雨が工場内に入らないようにしたことで、問題なく施工を終えることができました。
長崎鐵工所様には、遮熱シート、カバー工事、塗装、ロールスクリーン、換気計画を導入していただきました。工事の詳しい内容については、以下の↓リンクからご覧ください。
施工場所の形状によって適した工法がある
遮熱シートは、複雑な形状をした箇所への張り付けは適していません。シートと張り付け面に隙間ができないように施工する必要があるためです。例えば、配管や排気ダクトなどの突起物がある場所への施工が難しいです。
一方、塗装であれば形状に関係なく、塗料を塗ることができるため、複雑な形状の場所に遮熱対策をしたい場合は、遮熱塗装を選ばれるのがおすすめです。
遮熱シートと遮熱塗料のコストの違い
具体的な金額は、原材料費や施工場所、面積等によって変動しますので、一概にはいえませんが、一般的に遮熱塗料の方が安価で済むケースが多いです。
ただし、先述したように、遮熱シートの方が遮熱効果や耐久性は高いです。初期投資の金額だけでなく、諸々の条件とコストのバランスを見て、どちらを導入するかご検討いただくのがおすすめになります。
遮熱シートと遮熱塗料の選び方のチェックリスト
最後に、遮熱シートと遮熱塗料の選び方を簡単にチェックリストにまとめました。
遮熱シートがおすすめの方
☑ 室温低下の効果を最大化したい
☑ 長期的な費用対効果を重視している
☑ 屋根の劣化が進んでおり、雨漏り対策も検討したい
☑ 長期的な費用対効果を重視している
☑ 屋根の劣化が進んでおり、雨漏り対策も検討したい
遮熱塗料がおすすめの方
☑ 初期費用を最優先に抑えたい
☑ 屋根形状が複雑でシート施工が難しい
☑ すでに遮熱塗装済みで一定の効果を感じている
☑ 屋根形状が複雑でシート施工が難しい
☑ すでに遮熱塗装済みで一定の効果を感じている
まとめ
遮熱塗料と遮熱シートは、どちらも工場や倉庫の暑さ対策に有効ですが、効果・コスト・耐久性に大きな違いがあります。
遮熱塗料は初期費用が安く短期使用に向いていますが、効果は1〜3℃程度で8〜10年ごとの再塗装が必要です。遮熱シートは初期費用が高いものの、5〜10℃の温度低下が期待でき、ほぼメンテナンスフリーで長期的なコストパフォーマンスに優れています。
遮熱シートと遮熱塗料、どちらを選ぶかは御社の状況によって変わります。ぜひ御社のお悩みを聞かせてください。何が最適な方法か一緒に考えていきましょう。
お気軽にご相談ください。










