工場・倉庫のカバー工法とは?費用から暑さ対策の効果まで、実例で分かりやすく解説
長年使ってきた工場や倉庫で、屋根の傷みや雨漏りに悩んでいませんか。「そろそろ直さないと」と思いながら、工事のために生産を止められず、先送りしてきた方も多いはずです。
そんな工場の屋根の直し方として、いま多くの企業様に選ばれているのが、カバー工法です。この記事では、カバー工法の基本と費用の考え方、そして意外と知られていない「工場の暑さも一緒に解決できる」という話を、実際の事例をまじえて分かりやすくご紹介します。
工場・倉庫の屋根の改修で、カバー工法が選ばれる理由
カバー工法は、工場の屋根改修で最も選ばれている工法です。なぜここまで選ばれるのかを見ていきます。
カバー工法とは?
カバー工法とは、古くなった屋根をはがさずに、その上から新しい屋根材をかぶせる工事のことです。
屋根をはがさないから、早い。しかも工場を止めない
屋根の修繕方法にはもうひとつ、古い屋根をはがして張り替える「葺き替え」があります。カバー工法は、このはがす作業がほとんどありません。そのため、撤去や廃材処分の費用がかからず、工事の日数も短く済みます。
そして工場にとって一番大きいのは、生産を止めずに工事ができることです。作業は屋根の上が中心なので、建物内ではいつもどおり仕事を続けられます。建物を工事するとなると、製造ラインの停止が必要になると思われることがありますが、実際には止める必要がないのです。
アスベスト入りのスレート屋根でも、はがさずに直せる
築20年以上の工場の屋根には、アスベスト入りのスレートが使用されている可能性があります。アスベスト入りの屋根は、はがして処分しようとすると大きな費用がかかります。
カバー工法なら、今の屋根をはがさず上から覆ってしまうので、アスベストを飛散させるリスクを抑えながら、処分費用もかけずに改修できます。
カバー工法ができる屋根・できない屋根
カバー工法は多くの屋根に対応できますが、どんな状態でもできるわけではありません。施工できる屋根と、葺き替えが必要になるケースを整理します。
工場によくある屋根なら、ほぼ施工できる
波形のスレート屋根、金属の折板屋根、トタン屋根など、工場や倉庫でよく使われている屋根なら、ほとんどの場合カバー工法ができます。「うちの屋根はどれか分からない」という場合も、現地調査で確認できますのでご安心ください。
できないのは、屋根の土台まで傷んでいるとき
一方で、カバー工法が向かない屋根もあります。雨漏りを長く放置して、屋根の下地や鉄骨まで腐食が進んでいるケースです。傷んだ土台の上に新しい屋根をかぶせても、建物は長持ちしません。
この場合は、葺き替えや部分的な補修をご提案することになります。
工場のカバー工法の費用について
工場屋根の改修で最も気になるのが費用だと思います。この章では、総額の目安と内訳、他の工法との使い分け、そして経費計上の考え方まで、判断に必要な情報をまとめました。
予算の内訳は足場・下地・屋根材によって変わる
費用は屋根の広さ・形・傷み具合で変わりますが、工場の規模なら総額で数百万円単位が一般的な目安です。見積もりの中身は、大きく「足場」「下地の処理」「新しい屋根材と工事費」の3つでできています。
工場や倉庫は建物の高さが高いため、安全上ほとんどの場合で足場が必要になることも、あらかじめ知っておくと見積もりに驚かずに済みます。
正確な金額は屋根の状態や建物の規模次第のため、まずは現地調査つきの見積もりを取るのが確実です。
塗装・カバー・葺き替え、どれを選ぶかは「傷み具合」で決まる
- ・色あせや軽いサビ程度なら塗装でのメンテナンス
- ・屋根の寿命が来ていて、広い範囲の傷みや雨漏りがあるなら「カバー工法」
- ・土台まで腐食しているなら「葺き替え」
やはり、傷みが進んでいる状態のものほど、かかる費用も大きくなります。
雨漏りしている場合は別ですが、自社の工場の屋根がどの段階かは、外から見ただけでは分かりません。だからこそ、ドローンなどで屋根の状態を診断してから、どの工法にするか決めるといいでしょう。
修理代は経費で落とせる?
屋根の工事費が「修繕費」として一括で経費にできるかは、気になる点だと思います。おおまかに言うと、今の状態を維持・回復するための工事なら修繕費に、建物の価値を高める工事なら資産(減価償却)になることがあります。
実際の扱いはケースバイケースなので、顧問税理士に確認しながら進めると安心です。
カバー工法は暑さ対策にもなる
カバー工法には、屋根の修理だけでない、もうひとつの価値があります。それは、工場の暑さと電気代を同時に減らせるという効果です。
工場が暑いのは、屋根が熱の入口になっているから
夏の金属屋根は、表面が60℃以上になります。この熱が屋根から建物の中へ放射され続けるのが、工場の暑さの一番の原因です。エアコンを強くしても涼しくならないのは、屋根の熱が入り続けているからです。
屋根を直すなら、遮熱も一緒に
カバー工法は、実は暑さ対策の絶好のチャンスでもあります。新しい屋根をかぶせるとき、今の屋根との間に遮熱シート「シャネリア」を挟み込めば、太陽の熱の侵入を大きくカットできます。シャネリアは輻射熱(太陽から放射される熱)を97%カットする遮熱材で、室内温度が9度、WBGT値が7℃近く下がった実績があります。
室温が下がればエアコンの効きが良くなり、電気代の節約にもつながります。消費電力の削減率が年間23.4%になった実績も。このように、屋根の修理と暑さ・電気代の対策を、一度のカバー工事でまとめて解決できるのです。
実際の効果:カバー工法+シャネリアで室温5℃以上低下(水島機工株式会社様)
実際にこの組み合わせを導入いただいたのが、水島機工様(岡山県倉敷市)です。夏場は工場内が40℃近くまで上がり、暑さで精密機械が止まってしまうことに悩まれていました。
屋根と西側外壁にシャネリアとカバー工法をあわせて施工したところ、工場内の温度は5℃以上低下。機械の動作不良も解消し、長年悩まされていた雨漏りまでピタッと止まりました。詳しくは導入事例のインタビュー記事をご覧ください。
失敗しない業者選び
カバー工法は業者によって工事の質も、得られる価値も変わります。金額だけで選んで後悔しないために、見積もり前に確認したい2つのポイントをお伝えします。
アスベストの事前調査は法律上の義務。資格を持つ業者を選ぶ
いま、建物の改修工事では、アスベストが入っているかどうかの事前調査が法律で義務づけられています。カバー工法も例外ではありません。
業者を選ぶときは、石綿含有建材調査者などの資格を持つスタッフがいて、きちんと調査・報告できる会社かを確認しましょう。弊社では、有資格者が調査から対応いたします。
屋根だけでなく、暑さや電気代まで診てくれる業者か
もうひとつのポイントは、提案の幅です。屋根の傷みだけを見る業者と、工場の暑さや電気代まで含めて診てくれる業者では、同じ工事でも得られるものが変わります。相見積もりを取るなら、金額だけでなく「どこまで診てくれたか」を比べてみてください。
まとめ
カバー工法は、費用と工期を抑えて、工場を止めずに屋根を直せる工法です。そこに遮熱材シャネリアを組み合わせれば、長年の暑さと電気代の悩みまで、一度の工事で解決できます。
「うちの屋根でもできるのか」「いくらぐらいかかるのか」。その段階のご相談で大丈夫です。現地を拝見して、御社の建物に合ったプランをご提案します。










