工場や倉庫にかかる光熱費を削減するには？節電の方法を紹介
「工場や倉庫の光熱費を削減したい」と考えている方もいるのではないでしょうか。
工場・倉庫では照明や機械類を多く稼働させる関係上、どうしても光熱費が高くなってしまいやすいです。
本記事では光熱費のなかでも、大きな比重を占めている電気料金のコストカットに注力して解説します。
工場や倉庫の光熱費を少しでも削減するうえで参考になれば幸いです。
2024年5月時点において、光熱費のなかでもとくに電気料金は、ここ数年で目を見張るほど高騰しています。
特に敷地の広い工場や倉庫では、電気の消費はどうしても大きくなりがちです。
光熱費削減を考える際、最初に取り組むのは電気料金のコストカットです。
しかしその前に、電気料金が値上げする主な要因を考えてみましょう。
大きなものは以下の5つです。
・電力会社の電力量料金値上げ
・燃料費調整額の値上げ
・再エネ賦課金の値上げ
・託送料金（送電線使用料）の値上げ
・発電コストの値上げ
このことから予測すると、さらなる値上がりは考えられても、当面値下がりする可能性は低いです。
そのため工場や倉庫の経費削減には、早急に節電対策に乗り出さなければ経営危機にまでつながる可能性もあります。
では工場の中で電気を多く使用している箇所はどこなのか紹介します。
工場や倉庫で電気料金の比重が大きい箇所は以下の3箇所です。
・機械類
・照明
・空調、エアコン
詳しくみていきましょう。
工場で使用する機械のほとんどは電気で動いています。
たとえばベルトコンベアやリフトは工場では欠かせない機械です。
工場で動かす機械は消費電力が大きいため、どうしても電気代が高くなってしまいやすいです。
もし設備が古いのであれば、この機械に新しいモデルに置き換えてみてはいかがでしょうか。
最新モデルは以前のものより省エネなのに、同等以上のパフォーマンスを発揮してくれることがあります。
工場稼働中は、照明をつけています。
暗い中で作業するのは、危険なうえに大きな事故にもつながることもあるからです。
そのため照明は工場や倉庫では必要な経費になります。
商品の品質維持や外部からの異物混入を防ぐなどの目的から、工場や倉庫では窓やドアを開けて換気することが難しい場所です。
そのため工場や倉庫では空調がなくてはならないものです。
しかし敷地が広い工場や倉庫では、空調にも多額の電気料金が発生してしまいます。
一方で照明や空調、エアコンなどは少額の設備投資で節電しやすいです。
たとえばどのような方法があるのか見てみましょう。
照明の節電方法を3つ紹介します。
・こまめに照明を消す
・LED照明の導入
・人感センサーの導入
各方法の詳細をご紹介します。
当たり前のことですが、電気をこまめに消すことが節電の第一歩です。
そのためには従業員の意識改革が求められます。
ポスターを書いて節電を促したり、朝礼やミーティングの際こまめに電気を消したりすることをアナウンスするのもおすすめです。
従業員には、こまめに照明を消す習慣を付けてもらうことが必要です。
時間はかかるかも知れませんが、根気よく続けていくのが光熱費カットにつながります。
また朝は工場が稼働するギリギリまで電気をつけないことも、すぐに実践できる節電方法です。
ほかにも工場全体で昼休みや休憩時間を統一し、その時間内は工場を消灯する工夫も必要です。
さらに残業を行う部署は、最低限の照明をつけるよう周知を徹底するのも節電につながります。
従業員の意識改革は大切ですが、さらに節電効果をあげるためには、照明の機器を変えることを検討するのもおすすめです。
工場や倉庫は広く多くの照明機器が使用されているため、すべてLED電気に置き換えるだけで、すぐに節電効果が数字にあらわれます。
初期費用がかかるというデメリットはありますが、消費電力を大幅にカットできるだけでなく、普通の電球と比べても寿命が長いです。
コストパフォーマンスの面でも節約につながるので一石二鳥です。
こまめに電気を消すなど節電を意識づけすることも大切ですが、それが定着するまでには時間がかかります。
トイレや休憩室など、つい電気を消すのを忘れてしまう場所には人感センサーをつけるのも一つの対策です。
人がいない時間は確実に電気が消えるので節電になります。
空調やエアコンの節電は電気料金にすぐ反映されるため、ぜひ取り組んで欲しいところです。
具体的にどのような節電方法があるのか紹介します。
・最新のエアコンに買い替える
・フィルターの手入れを定期的に行う
・遮熱シートで工場の屋根や壁を覆う
さっそく見ていきましょう。
古い機種のエアコンを使用している工場では、最新の機種に買い替えましょう。
節電機能もついているので、電気代が大幅にカットされるはずです。
工場や倉庫は敷地が広いため、設備投資に多少の経費がかかったとしても、電気料金は安くなります。
かかった費用もすぐに回収できるので、節電対策としては効果が高いです。
意外と工場や倉庫でやっていないのがフィルターのメンテナンスです。
フィルター交換は交換のサインがあらわれた時に、気が付いた人が交換するサイクルになっていませんか。
空調やエアコンは、定期的にフィルターを手入れすることで電気料金がかわってきます。
フィルターの手入れは、交換のサインが出てから交換するという意識では遅いかもしれません。
当番制の導入や、担当者を決めるなどシステム化して、具体的に一定期間に交換するような仕組みを作ることが必要です。
工場や倉庫の光熱費削減には、遮熱シートの活用がおすすめです。
屋根や壁に遮熱シートを貼るだけで太陽からの輻射熱を反射でき、建物の中が暑くなるのを防げます。
空調のように電気を使う必要もなく、一度設置してしまえば長期間効果を発揮できる点も魅力です。
そのため遮熱シートの設置は、他の光熱費削減策よりコストパフォーマンスが高いです。
また断熱材と併用することで、太陽からの熱（輻射熱）を反射できるだけでなく、屋根からの熱（対流熱、伝導熱）が伝わるのを遅くできます。
これにより、より工場や倉庫の中が外気温に影響されにくくなり、光熱費の削減につながります。
本記事では工場や倉庫の光熱費削減方法についてご紹介しました。
電気代値上げの影響もあり、光熱費の削減は工場や倉庫にとって喫緊の課題です。
空調や機械類をより省エネのものに入れ替えたりできますが、多額のコストがかかります。
従業員に節電を呼びかけたりこまめに電気を消したりする方法は低コストで即効性はありますが、大きな効果は得られにくいです。
工場や倉庫の暑さ対策なら、ぜひ遮熱シートの設置をご検討ください。
電気代などランニングコストはかからず、一度設置してしまえば長期間効果を発揮してくれます。
遮熱シートの設置をお考えの方は業者までご相談ください。
▼関連リンク
【2024年版】工場の暑さ対策に活用できる補助金は？利用時の注意点も紹介
