遮熱シートは設置すべき？メリットやデメリット、対処法を紹介
遮熱シートは、暑さ対策として有効なのでおすすめです。
実際、夏の暑さ対策として多くの工場や事務所で採用されていますが、遮熱シートについて詳しく知らない人も少なくありません。
本記事では遮熱シートのメリットだけではなく、デメリットや遮熱シートと断熱材の違いについて詳しく解説します。
遮熱シートのデメリットを軽減する方法も紹介しているので、参考にしてもらえると嬉しいです。
遮熱シートを活用するメリットについて理解を深めて、工場や事務所の労働環境を整えましょう。
遮熱シートを設置するメリットは大きく分けて4つあります。
・光熱費の削減につながる
・遮熱効果で工場内の快適性が向上する
・社員の労働環境を整える
・業務に支障がなく施工は短期で終わる
1つずつ詳しく説明します。
遮熱シートを設置するメリットの1つは光熱費の削減につながることです。
遮熱シートは太陽光を反射し、建物内への熱の侵入を抑える効果があります。
その結果、夏場の冷房負担が軽減されエアコンの使用量を減らせます。
このように暑い季節の光熱費を大きく節約できるため、遮熱シートの設置は経済的なメリットが大きいです。
工場内の快適性が向上するのは遮熱シートの設置のメリットです。
遮熱シートは外部からの熱を遮断し、内部の温度を一定に保つ効果があります。
これにより作業環境が快適になり、従業員のパフォーマンスが向上します。
特に夏場の過剰な暑さを防ぐことで結果として作業効率が上がり、工場全体の生産性向上も期待できるでしょう。
遮熱シートの設置は社員の労働環境を整えるという意味でも有効な手段の1つです。
遮熱シートは屋根や窓からの輻射熱を反射し、夏場の工場内の温度上昇を抑えるため、従業員の体感温度を下げることができます。
これにより暑さによる疲労や熱中症のリスクが軽減され、快適な労働環境が維持されます。
工場で働く従業員の集中力や生産性の向上のためにも、暑さ対策は欠かせません。
遮熱シートの設置は、短期間で施工が完了するというメリットがあります。
一般的に、遮熱シートの施工は他の断熱材工事に比べて手軽で工期が短いです。
しかも遮熱シートの設置は屋根に登っての作業なので、よほどのことがない限り工場や事務所の稼働に影響はありません。
このため、仕事や業務に与える影響を最小限に抑えられます。
工場に遮熱シートを設置するのはメリットが多いものの、デメリットが全くないわけではありません。
考えられるデメリットは以下の3つです。
・対流熱、伝導熱を防げない
・施工が不適切だと効果が著しく低下する
・結露の発生とカビのリスクがある
それぞれのデメリットを知っておくことが大切です。
遮熱シートは輻射熱を反射する効果がありますが、対流熱や伝導熱に対しては効果があまりありません。
対流熱は空気の流れによって熱が移動する現象で、伝導熱は物体を通じて熱が直接伝わることを指します。
遮熱シートだけでは対流熱や伝導熱を十分に防ぐことができず、結果として工場内の室温のコントロールが難しくなる場合があります。
このため、遮熱シートだけでは限界があり「完全な暑さ対策」とはいえません。
遮熱シートが正確に施工されない場合、期待する効果を十分に発揮できません。
施工が不適切だとシートの隙間から熱が侵入し、遮熱効果が大幅に低下します。
たとえば遮熱シートの重なり部分がしっかり密閉されていないと輻射熱が漏れ、工場内の室温が上昇します。
またシートの取り付け位置や角度が適切でないと、反射効果が最大限に発揮されません。
遮熱シートは結露のリスクを高める可能性があります。
遮熱シートは太陽光を反射し工場内の温度を下げる効果がありますが、この温度差が結露を引き起こす原因の1つになります。
結露が発生すると湿気が増え、カビが発生するリスクが高まるので注意が必要です。
特に通気が不十分な場所ではカビが発生しやすくなり、健康被害の原因にもなります。
適切な換気と結露対策を講じることが重要です。
遮熱シートのデメリットを上述しました。
しかし、このデメリットにはそれぞれ対策があります。
遮熱シートのデメリットを軽減する方法を3つ紹介します。
・断熱材と併用する
・適切に換気を行い結露を防ぐ
・信用できる業者に依頼する
これらの対策をすることでデメリットを防ぐことが可能です。
対流熱や伝導熱に対する効果が低いという遮熱シートのデメリットを解消するために、他の断熱材との併用をおすすめします。
遮熱シートを屋根上に設置し、屋根の下には断熱材を入れるなどして断熱効果も高め、遮熱シートのデメリットを補いましょう。
遮熱シートと断熱材の組み合わせにより年中快適な室温を維持し、エネルギーコストをさらに削減できます。
結露の発生とカビのリスクがある遮熱シートのデメリットをカバーするためには、適切な換気で結露を防ぐことが大切です。
遮熱シートが太陽熱を反射することで工場内と外気の温度差が生じ、結露が発生しやすくなります。
対策としては、換気扇の使用や定期的な窓の開放をおこないましょう。
施工が不適切だと遮熱シートの効果を最大限に発揮できません。
遮熱シートの施工不良リスクを低減するには、信用できる業者に依頼することが必要不可欠です。
不適切な施工は遮熱効果を低下させるだけではなく、建物の損傷の原因となります。
口コミの評価が高く、施工実績が豊富な業者に依頼しましょう。
経験と実績を持つ業者を選ぶことにより、遮熱シートの持つポテンシャルを最大限引き出せます。
遮熱シートは輻射熱を反射できる一方、断熱材は対流熱と伝導熱を防げます。
輻射熱は、太陽光や機械から発せられる熱です。
遮熱シートを工場や機械に貼ることで、輻射熱を反射して工場内が暑くなるのを防げます。
ただし暑くなった屋根の熱が工場内に伝わるのを防ぐ効果はありません。
屋根や外壁などが持った熱が工場内に伝わるのを防ぐためには、断熱材を活用するのが効果的です。
遮熱シートと断熱材は併用もできるため、可能であれば実践してみましょう。
遮熱シートの効果は施工の質に大きく依存するため、施工はDIYではなく業者にお願いするべきです。
不適切な施工は、遮熱シートの性能を十分に発揮させないだけでなく、場合によっては逆効果になる可能性があります。
正しくない取り付け方をした場合、シートの端が浮いてしまい、熱が侵入する隙間が生じます。
雨漏りの原因になり再度施工することも少なくありません。
また高所での作業は危険が伴うため、プロの施工を推奨します。
本記事では遮熱シートのメリットやデメリット、断熱材との違いについて紹介しました。
遮熱シートを設置すれば工場や事務所内の夏の暑さを軽減し、快適に作業できます。
ただし遮熱シートの設置には専門的な知識や技術が必要です。
屋根に遮熱シートを設置する際は、実績が多く信頼できる業者に相談しましょう。
