「工場で実践されている省エネ対策について知りたい」
「省エネの効果を得るためには何をすれば良いのだろう」

工場での省エネなら、事例を参考に対策するのがおすすめです。

本記事では、工場で行われている省エネ対策の事例を紹介します。

効率よく省エネ対策を実践したい方は、ぜひ参考にしてください。

工場で実施できる主な省エネ対策の事例

工場で実施できる省エネ対策の事例について紹介します。

・ボイラーへの対策
・ユーティリティ設備への対策
・照明への対策
・空調への対策
・太陽光パネル導入による対策
・屋根や外壁の暑さ対策

設備ごとに具体的な内容を解説するので、ご活用ください。

ボイラーへの対策

ボイラーへの省エネ対策の事例は下記のとおりです。

・供給する空気量の最適化
・高効率ボイラーの導入

不完全燃焼の防止などを理由に、ボイラーには燃料の完全燃焼に必要な空気量より多くの空気を供給しています。

しかし、供給する空気の量が過剰だと燃料も余分に消費されてしまい非効率です。

供給される空気を適切な量に管理すれば、燃料消費量が抑えられるので省エネにつながります。

高効率ボイラーは従来のものより熱効率が良いので、導入すれば省エネ効果が得られます。

ユーティリティ設備への対策

工場に電気や水、燃料を供給する設備をユーティリティ設備と呼びます。

該当する主な設備はコンプレッサーやポンプ、ファンなどです。

下記のとおり、ユーティリティ設備に対する省エネの事例について紹介します。

・コンプレッサーのエアー漏れや吐出圧の改善
・モーターの回転数の適正化

コンプレッサーにエアー漏れが発生していると、稼働に必要なコストが余分にかかるため定期的に確認しましょう。

空気を圧縮して吐き出す力を適正な強さに管理するのも省エネにつながります。

インバーターを利用してモーターを最適な回転数に制御すれば、消費電力の削減が可能です。

照明への対策

工場の照明に関する省エネ対策の事例は、下記のとおりです。

・LED照明の導入
・照明不要時の消灯
・自然光の活用

LED照明は消費電力が少ないため、導入すれば省エネの効果が期待できます。

常時消灯ではなく人感センサーを導入して、こまめな照明オフに切り替えるのも有効です。

工場の生産工程上に問題がなければ、自然光を取り入れることで照明の使用率を下げられます。

空調への対策

空調に関する省エネの事例は下記のとおりです。

・フィルターや熱交換器の清掃
・空調の稼働時間の管理
・設定温度の調整

フィルターや熱交換器は定期的にメンテナンスをしないと汚れが溜まり、空調の稼働率が悪化します。

消費電力の余分な消費につながるため、定期的なメンテナンスを実施しましょう。

休憩時間中や夜間、終業時間の30分前に空調を停止すれば省エネにつながります。

設定温度の調整も省エネ効果はありますが、無理のない設定温度にすることが重要です。

太陽光パネルの導入による対策

太陽光などの再生可能エネルギーを活用するのも省エネです。

工場の屋根に太陽光パネルを設置すれば電力の一部をまかなえます。

蓄電池を併用すれば、夜間や非常時の電力として使用が可能です。

屋根や外壁の暑さ対策

工場内の暑さを改善すると空調効率が良くなり、省エネにつながります。

工場内が暑くなる理由は、外から工場内への熱が移動するためです。

よって、工場内の室温上昇を抑えるには工場の屋根や外壁への暑さ対策が必要となります。

・断熱や遮熱工事の施工
・屋根へのスプリンクラーの設置

屋根や外壁に断熱工事をすれば、空気による熱の移動を防げます。

太陽の光を反射させて屋根や外壁が熱くなるのを防ぐのが、遮熱工事です。

太陽の光が暑さの主な要因となるので、断熱より遮熱の方が効果を期待できます。

スプリンクラーは屋根に散水する装置で、気化熱を利用して屋根の温度を下げます。

工場の省エネ対策なら遮熱工事がおすすめ

省エネ対策の中でも、従業員や生産ラインへの影響が少ない遮熱工事がおすすめです。

遮熱工事を施工すれば暑さが改善されるため、従業員に負担をかけることなく省エネ効果が得られます。

施工内容によっては、生産ラインを止めることなく工事が可能です。

さらに、省エネ以外にも熱中症対策など労働環境の改善にもつながります。

遮熱やさん（運営：植田板金店）では、遮熱工事の豊富な実績があるのでその一部を紹介します。

実際に工場に遮熱工事を施工した事例

遮熱やさん（運営：植田板金店）では、暑さ対策や空調の省エネ対策として多くの遮熱工事を施工してきました。

数多くの施工実績の中から7つの事例を紹介します。

岡山県倉敷市の工場屋根に遮熱工事をした事例

築30年以上の工場へ遮熱工事を施工した事例です。

夏場の暑さによって機械が動かなくなるトラブルが発生したため、対策として施工の依頼がありました。

遮熱材のシャネリアを敷いてカバー工法で新しい屋根材を被せています。

シャネリアは空調の消費電力を30%削減した実績がある遮熱材です。

遮熱効果だけではなく屋根の見た目も一新されました。

岡山県勝田郡勝央町の工場屋根に遮熱工事をした事例

金属加工業の工場に遮熱工事をした事例です。

夏場は室内が40度まで上昇するため、空調効率の改善のために依頼をいただきました。

遮熱材のシャネリアを敷いたうえにカバー工法を施工して、暑さ対策を行っています。

新しい屋根材を被せたので、屋根の外観が美しくなりました。

岡山県瀬戸内市の工場屋根に遮熱工事をした事例

部品製造業の工場に遮熱工事を施工した事例です。

遮熱のデモ機で効果を確認していただいてから、施工をしています。

他の事例と同様に、遮熱材のシャネリアを敷いてカバー工法で屋根を被せました。

遮熱材が新しい屋根材で守られているので、海の近くでも遮熱材が長持ちします。

岡山県真庭市の工場屋根に遮熱工事をした事例

夏の暑さ対策のために遮熱工事の依頼をいただきました。

屋根にある明り取りを活かすために、遮熱塗装と遮熱材のルーフシェードを張る施工をしています。

ルーフシェードは、冷暖房費の負荷を36.2%削減した実績がある遮熱材です。

屋根との間に空気層ができるため、風が吹くと熱気が排出されます。

遮熱効果に加えて屋根の外観も美しくなり、お客様から満足の声をいただいています。

香川県高松市の工場屋根と外壁に遮熱工事をした事例

型枠の設計や製作をしている工場に遮熱工事を施工した事例です。

自然光を入れる明り取りが多く、壁が南側に向いているため夏場の暑さが厳しい状況でした。

屋根には太陽の光を反射するルーフシェード、壁には遮熱材のシャネリアを貼って外装のカバー工事を施工しています。

ルーフシェードはデザイン性も高い遮熱材のため、見た目も美しくなりました。

岡山県倉敷市の工場外壁に遮熱工事をした事例

自動車部品を製造している工場の外壁に遮熱工事を施工しました。

西日が当たる西側の外壁に遮熱材のシャネリアを貼り付けて、外壁カバー工事をしています。

施工した壁は幹線道路から見える箇所だったため、外観の美化にもつながりました。

香川県さぬき市の工場内に遮熱工事をした事例

建設機械などに使用する部品を製造する工場での施工事例です。

一般的に遮熱工事は屋根に施工します。

しかし、今回は屋根のカバー工事から時間が経過していなかったため、屋根ではなく工場内に遮熱工事を行いました。

工場内の南側と西側の壁に遮熱材のシャネリアを張って、窓に遮熱ロールスクリーンを取り付けています。

ロールスクリーンとは、巻き取る形式のカーテンのことです。

太陽の光が当たりやすい南側と西側の暑さ対策ができました。

工場の省エネ対策に活用できる補助金や助成金

工場で省エネ対策をするのであれば、補助金や助成金の活用がおすすめです。

省エネ対策に活用できる補助金・助成金を下記のとおり紹介します。

・脱炭素技術等による工場、事業場の省CO2化加速事業
・省エネ、非化石転換補助金

他にも、各自治体が実施している補助金や助成金もあるので確認しておきましょう。

補助金や助成金は公募しているタイミングが限られているため、必ず最新情報を確認してから活用してください。

省エネの事例を参考に工場で対策をしよう

工場で対策されている省エネの事例を参考にすれば、効果が期待できます。

設備ごとに方法が異なるので、自社工場に適した事例を参考にしましょう。

数ある事例の中でも、工場の生産ラインに影響が発生しにくい遮熱工事がおすすめです。

費用を抑えるなら、補助金や助成金の活用を検討してみてください。

実際に実践されている事例をもとに、工場での省エネ対策に取り組みましょう。