「換気」で工場内の熱対策ができる!防暑対策としての秘められた機能
2024.10.17
「換気」とは、室内の汚染物質や熱を排出して、空気を入れ替える行為を指します。
この換気を見直すことで、室内の暑さ対策にもなることはご存知でしょうか。
工場などで暑さ対策を考えるとき、遮熱や断熱などの対策も有効ですが、実は換気を変えることで問題が解消することがあります。
当記事では、工場などの換気による熱対策について解説いたします。
熱対策にお悩みの場合はぜひご覧ください。
この換気を見直すことで、室内の暑さ対策にもなることはご存知でしょうか。
工場などで暑さ対策を考えるとき、遮熱や断熱などの対策も有効ですが、実は換気を変えることで問題が解消することがあります。
当記事では、工場などの換気による熱対策について解説いたします。
熱対策にお悩みの場合はぜひご覧ください。
換気の種類
換気には自然換気と機械換気があります。
自然換気は室内外の温度差や風など、自然の力のみで行います。
一方、機械の力を利用して強制的に換気するのが機械換気です。
換気は第一種、第二種、第三種換気の3つに分類されます。
第一種換気は給気、排気ともに機械で強制的に行う方法です。
機械で確実に換気するため室内圧力は任意に設定できます。
第二種換気は給気を機械で、排気は自然換気で行います。
機械が給気するため室内圧力は正圧となり、部屋の空気が多くなると自然に排出される仕組みです。
第三種換気は自然に給気し、排気は機械換気する方法です。
室内圧力は負圧となり、機械で強制的に排気を行います。
さらに、換気は全体換気、局所排気、プッシュプル排気の3種類あります。
自然換気は室内外の温度差や風など、自然の力のみで行います。
一方、機械の力を利用して強制的に換気するのが機械換気です。
換気は第一種、第二種、第三種換気の3つに分類されます。
第一種換気は給気、排気ともに機械で強制的に行う方法です。
機械で確実に換気するため室内圧力は任意に設定できます。
第二種換気は給気を機械で、排気は自然換気で行います。
機械が給気するため室内圧力は正圧となり、部屋の空気が多くなると自然に排出される仕組みです。
第三種換気は自然に給気し、排気は機械換気する方法です。
室内圧力は負圧となり、機械で強制的に排気を行います。
さらに、換気は全体換気、局所排気、プッシュプル排気の3種類あります。
全体換気とは、その名のとおり部屋全体を換気することです。
局所排気は熱の発生源に捕捉フードを設置し、ダクトから排出する方法です。
熱源や汚染源が一定の場所に限定されている場合に使用されます。
プッシュプル排気は、気流を利用して排気ファンの吸い込み範囲に導く換気方法です。
プッシュファンを用いて室内に一定方向の気流を作り、汚染物質を乗せて室外に排出します。
局所排気は熱の発生源に捕捉フードを設置し、ダクトから排出する方法です。
熱源や汚染源が一定の場所に限定されている場合に使用されます。
プッシュプル排気は、気流を利用して排気ファンの吸い込み範囲に導く換気方法です。
プッシュファンを用いて室内に一定方向の気流を作り、汚染物質を乗せて室外に排出します。
換気による室内の熱の排出の原理
熱の排出を考えるときには重要な法則が2つあります。
・マスバランス(物質保存則)
・ヒートバランス(エネルギー保存則)
マスバランスは空気圧が一定の場合、入ってくる空気量と出ていく空気量が同じになる法則です。
ヒートバランスとは温度が一定のときに、室内で発生する熱と、出ていく熱は同じになる原理のことです。
室内で発生する熱は太陽の熱や機械の熱など、出ていく熱は換気、エアコンの冷房で排出される熱などがあげられます。
給気量と排気量は必ず等しくなるため、機械給気量と機械排気量に差があった場合、部屋の隙間を含めた開口部から出入りします。
・マスバランス(物質保存則)
・ヒートバランス(エネルギー保存則)
マスバランスは空気圧が一定の場合、入ってくる空気量と出ていく空気量が同じになる法則です。
ヒートバランスとは温度が一定のときに、室内で発生する熱と、出ていく熱は同じになる原理のことです。
室内で発生する熱は太陽の熱や機械の熱など、出ていく熱は換気、エアコンの冷房で排出される熱などがあげられます。
給気量と排気量は必ず等しくなるため、機械給気量と機械排気量に差があった場合、部屋の隙間を含めた開口部から出入りします。
室内の熱を外に逃がす3つの方法
排熱には3つの方法があります。
・換気:窓やドアを開けて空気を入れ替える方法
・エアコン:冷却機能を利用して室内の熱を排出し、温度を下げる方法
・自然放熱:壁や屋根などの隙間から熱が勝手に排出されること
換気を行うことで室内にたまった熱を排出し、涼しい外気を取り込みます。
外よりも室内のほうが暑い場合に有効的で、大量の排熱が可能です。
さらにエアコンを稼働させることで、給気と排気の量を増やすほど室温を下げられる効果があります。
換気とは異なり、外より涼しくできる点が特徴的です。
ただし、エアコンの処理能力を超える熱負荷がかかると室温は上がってしまいます。
エアコンや自然放熱で大量の排熱を行うことは困難なため、換気より効果が低くなる可能性があります。
とくに、夏の車内温度が外よりも高くなっているときには換気のほうが有効的です。
たとえばエアコンで冷やすよりも、ドアまたは窓を全部開放して換気をしたほうが早く車内温度が下がります。
しかし換気だけでは外よりも涼しくはなりません。
実際のところ換気だけでは、室内温度は外の気温より2度ほど高いくらいが限界でしょう。
・換気:窓やドアを開けて空気を入れ替える方法
・エアコン:冷却機能を利用して室内の熱を排出し、温度を下げる方法
・自然放熱:壁や屋根などの隙間から熱が勝手に排出されること
換気を行うことで室内にたまった熱を排出し、涼しい外気を取り込みます。
外よりも室内のほうが暑い場合に有効的で、大量の排熱が可能です。
さらにエアコンを稼働させることで、給気と排気の量を増やすほど室温を下げられる効果があります。
換気とは異なり、外より涼しくできる点が特徴的です。
ただし、エアコンの処理能力を超える熱負荷がかかると室温は上がってしまいます。
エアコンや自然放熱で大量の排熱を行うことは困難なため、換気より効果が低くなる可能性があります。
とくに、夏の車内温度が外よりも高くなっているときには換気のほうが有効的です。
たとえばエアコンで冷やすよりも、ドアまたは窓を全部開放して換気をしたほうが早く車内温度が下がります。
しかし換気だけでは外よりも涼しくはなりません。
実際のところ換気だけでは、室内温度は外の気温より2度ほど高いくらいが限界でしょう。
給気口と排気口の位置による熱対策
給気口と排気口をどこに設置するかは、熱の排出量に影響します。
給気口は床下1.5メートル以内の人がいる位置に設置するのがおすすめです。
室内温度は低い場所ほど下がり、高い場所ほど温度が上がるため均一ではありません。
給気温度がもっとも低いことを考え、涼しくしたい場所に設置すると効果的です。
反対に、排気口は給気口よりも高い場所に設置します。
温度が高くなる室内の上部に排気口を設けると熱排出量を増やせ、換気の効果が高まります。
気流シミュレーションソフトでは、壁付有圧扇に比べて天井面から排気するルーフファンのほうが、床上 1.5メートルで1度ほど室内温度が低下しました。
建物のなかでもっとも高い位置にあるのは屋根の棟部分です。
自然排気では棟にモニター屋根や、のこぎり状屋根の垂直部に設置する排気口が有効的です。
機械排気では壁に設置した有圧換気扇より、ルーフファンと呼ばれる屋上換気扇を活用してください。
給気口は床下1.5メートル以内の人がいる位置に設置するのがおすすめです。
室内温度は低い場所ほど下がり、高い場所ほど温度が上がるため均一ではありません。
給気温度がもっとも低いことを考え、涼しくしたい場所に設置すると効果的です。
反対に、排気口は給気口よりも高い場所に設置します。
温度が高くなる室内の上部に排気口を設けると熱排出量を増やせ、換気の効果が高まります。
気流シミュレーションソフトでは、壁付有圧扇に比べて天井面から排気するルーフファンのほうが、床上 1.5メートルで1度ほど室内温度が低下しました。
建物のなかでもっとも高い位置にあるのは屋根の棟部分です。
自然排気では棟にモニター屋根や、のこぎり状屋根の垂直部に設置する排気口が有効的です。
機械排気では壁に設置した有圧換気扇より、ルーフファンと呼ばれる屋上換気扇を活用してください。
工場などでまずやること
工場などでは機械換気を利用するのが一般的です。
自然換気の場合は、給気口や排気口に場所を取られてしまいます。
効果的な換気をするためには、機械排気で室内温度が高い部分を選択的に排気することが重要です。
給気と排気の温度差が大きくなると、多くの熱を排出できます。
自然換気の場合は、給気口や排気口に場所を取られてしまいます。
効果的な換気をするためには、機械排気で室内温度が高い部分を選択的に排気することが重要です。
給気と排気の温度差が大きくなると、多くの熱を排出できます。
ただし排気だけでは室内が負圧になるため、給気口の設置も必要です。
上の図からわかるように、給気口は吹出口が大風量であるほど涼しさを実感できます。
ファンの吸い込み空気は指向性が弱く、吸込口の近くでない限り気流をあまり感じません。
排気ファンを設置しても室内温度の低下を体感しにくくなり、大きな効果を得られないでしょう。
一方、吹き出し空気は指向性が強くファンから離れていても気流を感じます。
秒速1.0 メートルほどの風速で、体感温度が約3度低く感じられるため、暑さ対策に効果的です。
下の図からわかるように、風速が速いほど体感温度は低下します。
温度が低いほど風速の影響を大きく受け、体にあたる風量が大きくなると熱の移動量が増加し、より涼しさを感じられます。
上の図からわかるように、給気口は吹出口が大風量であるほど涼しさを実感できます。
ファンの吸い込み空気は指向性が弱く、吸込口の近くでない限り気流をあまり感じません。
排気ファンを設置しても室内温度の低下を体感しにくくなり、大きな効果を得られないでしょう。
一方、吹き出し空気は指向性が強くファンから離れていても気流を感じます。
秒速1.0 メートルほどの風速で、体感温度が約3度低く感じられるため、暑さ対策に効果的です。
下の図からわかるように、風速が速いほど体感温度は低下します。
温度が低いほど風速の影響を大きく受け、体にあたる風量が大きくなると熱の移動量が増加し、より涼しさを感じられます。
水による気化熱を利用した冷却方法
気化熱は少ないエネルギー消費で空気を冷却する方法です。
水が蒸発する際に大量の熱を奪う仕組みを利用して温度を下げます。
一般的に、室温を外気温より下げるために有効なのはエアコンの使用です。
しかし、大きなエネルギー消費が必要となる点が懸念されます。
換気の場合は給気の温度が低いほど室内温度が下がる反面、外より室温が低くなることはありません。
気化熱はエネルギー消費量を抑えながら、効果的に室温を下げるのに効果的です。
暑い夏に道路へ水をまき、蒸発するとともに熱を奪う「打ち水」が気化熱を利用した有名な例のひとつです。
水が蒸発する際に大量の熱を奪う仕組みを利用して温度を下げます。
一般的に、室温を外気温より下げるために有効なのはエアコンの使用です。
しかし、大きなエネルギー消費が必要となる点が懸念されます。
換気の場合は給気の温度が低いほど室内温度が下がる反面、外より室温が低くなることはありません。
気化熱はエネルギー消費量を抑えながら、効果的に室温を下げるのに効果的です。
暑い夏に道路へ水をまき、蒸発するとともに熱を奪う「打ち水」が気化熱を利用した有名な例のひとつです。
たとえばクールシリーズという製品では、水で覆われた冷却エレメントをファンの吸い込み部に設置し、涼しい風を吹き出します。
シロッコファン採用のクールクリーンファン(CC)の場合、冷却効率は89%です。
気化熱を利用すると室内温度を外気温度より2度ほど下げられるため、涼しさを実感できます。
クールシリーズはミスト状ではなく水を気化させて水蒸気になり、雑菌を含まないところがメリットです。
吹き出し温度が露点以下にならず、外気より低い温度でない限り結露の発生もありません。
さらに、エアコンと比べて20%程度の電力消費量しかないため、省エネルギー効果が大きい点が特徴です。
少ない電力で防暑対策するなら、気化熱を利用した給気装置がおすすめです。
シロッコファン採用のクールクリーンファン(CC)の場合、冷却効率は89%です。
気化熱を利用すると室内温度を外気温度より2度ほど下げられるため、涼しさを実感できます。
クールシリーズはミスト状ではなく水を気化させて水蒸気になり、雑菌を含まないところがメリットです。
吹き出し温度が露点以下にならず、外気より低い温度でない限り結露の発生もありません。
さらに、エアコンと比べて20%程度の電力消費量しかないため、省エネルギー効果が大きい点が特徴です。
少ない電力で防暑対策するなら、気化熱を利用した給気装置がおすすめです。
工場などの熱対策として換気の見直しを!
外よりも室内が暑い工場などではエアコンよりも換気が非常に有効な熱対策になることがあります。
給気口を工夫することで、換気だけでも外気温よりも涼しくすることが可能なため、エアコンや他の遮熱・断熱対策で高額な費用を支払う前に、換気対策で改善できないかを検討してみてください。
植田板金店では、工場などのさまざまな熱対策の方法のご提案をしております。
熱対策でお悩みの場合はお気軽にご相談くださいませ。
給気口を工夫することで、換気だけでも外気温よりも涼しくすることが可能なため、エアコンや他の遮熱・断熱対策で高額な費用を支払う前に、換気対策で改善できないかを検討してみてください。
植田板金店では、工場などのさまざまな熱対策の方法のご提案をしております。
熱対策でお悩みの場合はお気軽にご相談くださいませ。