断熱材とは?種類やメリット・デメリット、選び方などを解説
![外壁足場 水島機工](https://shanetuyasan.com/wp-content/uploads/2023/06/XTFU7994-scaled.jpg)
本記事では、断熱材を導入するメリット・デメリットについて解説していきます。
断熱材を活用すれば工場や事務所に外からの暑さが伝わりにくくなり、室温の上昇を軽減できます。
さらに断熱と合わせて室温上昇に効果がある「遮熱」についても紹介していきますので、ぜひ最後までお読みください。
断熱材とは?どのような役割がある?
![長崎鐵工所 完成 ①](https://shanetuyasan.com/wp-content/uploads/2023/11/ITXK7765-scaled.jpg)
屋根や壁などに断熱材を貼り付けることで冷気や熱の伝達を遅らせ、暑さや寒さを防ぐことが可能です。
そのため夏は涼しく冬は暖かい状態を保つことができます。
断熱材を取り入れることで部屋の温度を保つ役割があります。
断熱材の種類
![長崎鐵工所 足場工事②](https://shanetuyasan.com/wp-content/uploads/2023/11/IMG_9572-scaled.jpg)
・繊維系断熱材
・発泡プラスチック系断熱材
順番に解説していきます。
繊維系断熱材
繊維系断熱材は主に3種類あります。
・グラスウール
・ロックウール
・セルロースファイバー
グラスウールは、建築現場や家庭などから回収される資源ごみからなるリサイクルガラスを主原料とする人造繊維です。
断熱性や不燃性、吸音性に優れています。
ロックウールは、玄武岩などの天然岩石や溶鉱炉で生成された溶融スラグといった鉱物を原料につくられる人工の鉱物繊維です。
断熱性や耐火性、吸音性に優れています。
セルロースファイバーは原材料の80%が新聞紙の断熱材です。
木と同じ性質を持っています。
そのため熱を伝えにくく吸音性に優れているのが特徴です。
・グラスウール
・ロックウール
・セルロースファイバー
グラスウールは、建築現場や家庭などから回収される資源ごみからなるリサイクルガラスを主原料とする人造繊維です。
断熱性や不燃性、吸音性に優れています。
ロックウールは、玄武岩などの天然岩石や溶鉱炉で生成された溶融スラグといった鉱物を原料につくられる人工の鉱物繊維です。
断熱性や耐火性、吸音性に優れています。
セルロースファイバーは原材料の80%が新聞紙の断熱材です。
木と同じ性質を持っています。
そのため熱を伝えにくく吸音性に優れているのが特徴です。
発泡プラスチック系断熱材
発泡プラスチック系断熱材はプラスチックを発泡させ、細かい気泡の中に空気を閉じ込めたものです。
主な発泡プラスチック系断熱材として下記の5種類を紹介します。
・ビーズ法ポリスチレンフォーム
・押出法ポリスチレンフォーム
・硬質ウレタンフォーム
・現場発泡ウレタンフォーム
・フェノールフォーム
ビーズ法ポリスチレンフォームは、一般的に発泡スチロールと呼ばれているものになります。
原料ビーズを予備発泡させた後に金型に充填し加熱、発泡させてつくられているのが特徴です。
水に強く耐火性があります。
押出法ポリスチレンフォームはポリスチレン樹脂に発泡剤を加えて押出成形されたもので、加工しやすいです。
耐水性もあります。
硬質ウレタンフォームは、ポリウレタン樹脂を主成分とし、発泡させたスポンジ状の断熱材です。
耐熱性、防湿性能に優れており軽量です。
現場発泡ウレタンフォームは石油から精製された断熱材で断熱性能が高く、遮音性にも優れています。
フェノールフォームは「フェノール樹脂」という特殊な樹脂に発泡剤や硬化剤などを混ぜて、板状に形作った断熱材です。
断熱性能に優れており湿気や水分に強く、耐熱性が高いのが特徴です。
主な発泡プラスチック系断熱材として下記の5種類を紹介します。
・ビーズ法ポリスチレンフォーム
・押出法ポリスチレンフォーム
・硬質ウレタンフォーム
・現場発泡ウレタンフォーム
・フェノールフォーム
ビーズ法ポリスチレンフォームは、一般的に発泡スチロールと呼ばれているものになります。
原料ビーズを予備発泡させた後に金型に充填し加熱、発泡させてつくられているのが特徴です。
水に強く耐火性があります。
押出法ポリスチレンフォームはポリスチレン樹脂に発泡剤を加えて押出成形されたもので、加工しやすいです。
耐水性もあります。
硬質ウレタンフォームは、ポリウレタン樹脂を主成分とし、発泡させたスポンジ状の断熱材です。
耐熱性、防湿性能に優れており軽量です。
現場発泡ウレタンフォームは石油から精製された断熱材で断熱性能が高く、遮音性にも優れています。
フェノールフォームは「フェノール樹脂」という特殊な樹脂に発泡剤や硬化剤などを混ぜて、板状に形作った断熱材です。
断熱性能に優れており湿気や水分に強く、耐熱性が高いのが特徴です。
断熱材のメリット
![銘建工業 現場](https://shanetuyasan.com/wp-content/uploads/2023/02/IMG_2824-scaled.jpg)
1つ目は外気温の影響を受けにくく、温度を一定に保つ効果があることです。
たとえば断熱材を入れることで温度が一定に保たれるため、エアコンなどの節電効果を期待できます。
2点目は対流熱と伝導熱を防げることです。
対流熱とは、エアコンやろうそくなどの熱があげられます。
暖かい風がふくと屋根や外壁が厚くなり、それが室内に伝わるものです。
しかし断熱材があれば対流熱の移動を遅くできるため、室温が高くなりにくくなります。
伝導熱とは、熱が伝わる現象のことです。
たとえばホットカーペットや湯たんぽを触って「暖かい」と感じるのは伝導熱の影響です。
伝導熱も断熱材によって防ぐことができるため、室温が上昇しにくくなります。
断熱材のデメリット
![](https://shanetuyasan.com/wp-content/uploads/2023/01/LINE_ALBUM_トーカイパネル_221125_29-1.jpg)
輻射熱とは太陽や機械から発せられる熱のことです。
真夏の暑さの主な原因は、太陽からの輻射熱です。
しかし断熱材では輻射熱を防げないため、室内が高くなってしまう場合があります。
輻射熱に対処するなら「遮熱材」の導入がおすすめです。
遮熱材なら輻射熱を反射できるため、断熱材のデメリットをカバーできます。
遮熱シートなら設置も簡単で、断熱材との併用も可能です。
断熱材の施工方法
![](https://shanetuyasan.com/wp-content/uploads/2022/11/IMG_5064-scaled.jpg)
・充填断熱
・外張り断熱
・付加断熱
素材によって施工方法が異なります。
充填断熱
充填断熱は柱と柱の間、内壁と外壁の間にグラスウールなどの断熱材を詰め込む工法です。
厚みのある断熱材を入れることができ、比較的低コストで施工できる等のメリットがあります。
主に木造住宅において広く採用されている施工方法です。
厚みのある断熱材を入れることができ、比較的低コストで施工できる等のメリットがあります。
主に木造住宅において広く採用されている施工方法です。
外張り断熱
外張り断熱は住宅の柱や梁などの外側から全体を丸ごと覆って建物にベールを纏わせるような工法です。
安定した高い断熱性や気密性などが実現できるのが特徴としてあげられます。
安定した高い断熱性や気密性などが実現できるのが特徴としてあげられます。
付加断熱
付加断熱は柱間に設置された断熱材と、外側に施工する断熱材の両方を組み合わせた工法です。
充填断熱と外張り断熱を組み合わせた施工方法ともいえます。
主に高気密高断熱住宅としたい場合に、断熱性能を高めるうえで重要な部位として適用されます。
充填断熱と外張り断熱を組み合わせた施工方法ともいえます。
主に高気密高断熱住宅としたい場合に、断熱性能を高めるうえで重要な部位として適用されます。
断熱材の選び方
![](https://shanetuyasan.com/wp-content/uploads/2022/11/LINE_ALBUM_NEX工事中写真_221116_21.jpg)
1点目は施工箇所があげられます。
結露や雨漏りの起こりやすい天井と床への施工の場合、袋詰めや防水シートなどを活用して、湿気の影響を受けにくくするなどの対策が必要です。
たとえば断熱材の中でも水に弱い素材ではなく、耐水性が優れている断熱材を選ぶようにしましょう。
2点目は費用対効果があげられます。
発泡スチロール系は耐水性・耐久性に優れていますが、価格は他の素材に比べて高価です。
一方、無機繊維系の価格は安価ですが水に弱い素材もあるため、天井や床への施工には向いていません。
断熱材は適材適所のため、予算やそれぞれの素材の特徴を把握したうえで施工しましょう。
断熱材と遮熱シートの併用もおすすめ
![シャネリア 広げて公開](https://shanetuyasan.com/wp-content/uploads/2022/10/IMG_4828-scaled.jpg)
遮熱を行えば、太陽からの輻射熱を反射して室温の上昇を防げます。
断熱材では防げない輻射熱に対応できるため、夏の暑さ対策として有効です。
ただし遮熱材では、断熱材で対応できる対流熱や伝導熱に対応できません。
そのため断熱材と並行して遮熱シートを利用するのがおすすめです。
断熱と遮熱を併用することで、室温が外気温の影響を受けにくくなります。
工場や事務所で利用すれば、作業環境の改善や光熱費の削減などが期待できます。
断熱材とはどのようなものか理解を深めよう
![ひとやね 屋根上②](https://shanetuyasan.com/wp-content/uploads/2024/02/IMG_0981-scaled.jpg)
断熱材を活用することで、屋根や外壁から外の熱が伝わるのを遅らせることができます。
断熱材は夏の暑さ対策はもちろん、冬場に室温を外に逃がさない役割も果たすため有用です。
しかし断熱材では、太陽からの輻射熱に対処できません。
夏の暑さ対策を優先するなら、輻射熱を反射できる「遮熱シート」の設置を検討してみましょう。
断熱材と併用すれば、暑さ対策としてより高い効果を期待できます。