【2024年版】工場の暑さ対策に活用できる補助金は？利用時の注意点も紹介
夏の工場は温度が上昇しがちです。
それが原因で、従業員が体調不良になることもあります。
そのようにならないためにも、工場の運営責任者は対策を講じなければなりません。
しかし工場の暑さ対策には費用がかかります。
国や自治体の補助金制度を活用するのも一つです。
本記事では、工場の暑さ対策を検討している事業所の運営責任者に向けて、工場の暑さ対策について紹介します。
また補助金制度の紹介や補助金制度を利用する際の注意点、従業員の意識改革について、備品を活用して身体をクールダウンさせる方法なども解説します。
工場の暑さ対策で活用できる補助金制度は色々とあります。
そして国、都道府県、市区町村などでそれぞれ補助金制度を行っているのです。
たとえば工場の厚さ対策に使えそうな補助金は以下のようなものがあります。
・サプライチェーン対策補助金
・事業再構築補助金
・エイジフレンドリー補助金
補助金（助成金）の申請方法は地方自治体によって異なることがあるため、確認が必要です。
ここでは岡山市省エネ機器更新緊急支援補助金について説明します。
【概要】
・岡山市の中小、小規模事業者向け
・エネルギー価格高騰のため、事業用の設備や機器を省エネ化する際の一部を助成する
【補助額】
・法人の場合は上限２００万円、下限１５万円
・個人事業主の場合は上限５０万円、下限１０万円
・補助率は2/3
【申請の流れ】
・エントリー申請で総額を超えた場合は抽選を行う
・当選した事業者は交付申請の手続きを行い、審査が通れば補助金が交付される
ただし令和6年度は岡山市省エネ機器更新緊急支援補助金の受付がすでに終了しています。
来年以降も募集が行われる可能性があるため、
公式ページをチェックしておきましょう。
補助金や助成金制度を活用する際には、いくつかの注意点があります。
・後払いの補助金が多い
・支給まで時間がかかることもある
・補助金の手続きを間違えるともらえない可能性もある
前出で紹介した岡山市省エネ機器更新緊急支援補助金は、交付決定前に設備や機器の契約や購入等すると補助金を受けることができません。
詳細をよく理解して、申請手続きや必要な書類を完ぺきに提出しないと助成金がもらえないこともあるので気を付けましょう。
夏の工場は温度が急激に上昇します。
そのため熱中症になったり体調を崩したりする従業員が出てきます。
従業員の体調管理は管理職の仕事です。
工場内の暑さ対策を検討する前に、なぜ工場内の温度があがるのか、その原因からみてみましょう。
【機械から熱がでるため】
機械は、稼働するとそれと同時に、本体から大量の輻射熱が放射されます。
【屋根や壁が薄いため】
屋根や壁が薄いと太陽光による輻射熱の影響を受けやすくなり、室内の温度を上昇させます。
では工場の暑さ対策は、どのようにしたらいいのか紹介します。
工場の設備での暑さ対策は、遮熱材を活用する、空調の機器を利用することなどが考えられるでしょう。
1つずつ詳細を解説します。
遮熱材を活用すると、建物の表面温度の上昇を抑えられます。
特に遮熱シートや遮熱塗料を工場の屋根に使用すると、太陽からの輻射熱を反射するため、室内の温度が上昇しにくくなるのです。
空調機器を活用するのもおすすめです。
スポットクーラーや大型扇風機は、温度が高い場所を集中的に冷やします。
そのため広い面積を持つ工場では、効率的に暑さ対策ができるのです。
空気が移動すると、外気が工場内に入ってきます。
ここで活躍するのがビニールカーテンです。
ビニールカーテンを導入すれば、外気を防ぎつつ内気が外にでにくくなるので、工場内の室温を保ちやすくなります。
またビニールカーテンは比較的安価かつ入手しやすいため、手軽に導入しやすい暑さ対策です。
従業員が感じる体感温度はそれぞれ違うため、個人がそれぞれにあった暑さ対策をするのもおすすめです。
個人でできる暑さ対策には具体的にどのような方法があるのか見てみましょう。
冷却性のある素材を取り入れた作業服を支給するのもいいでしょう。
ほかにも作業中、空調服や冷却ベストの着用を推進するのも暑さ対策になります。
首元を冷やすと、体の熱は下がりやすくなります。
首元に冷却タオルや冷却マフラーを巻いて作業すると、冷却効果が高いです。
とりあえずすぐに熱を冷ましたい際は、冷却スプレーやボディシートを利用しましょう。
即効性が高く、瞬間ひんやりするのが特徴です。
工場の消耗品として、常備しておくことをおすすめします。
工場の暑さ対策は、個人や工場の管理職の意識づけが大切です。
そして以下のようなことを、定期的に行うよう心がけましょう。
就業時だけではなく、休憩時間も夏場は意識して水分は摂りましょう。
できれば工場内で水分摂取の時間を決め、一斉に水分を摂るように促すといいです。
水分も水もいいのですが、できればスポーツドリンクや経口補水液を工場で用意しておくなど工夫して、従業員が水分をとりやすい環境を整えましょう。
水分摂取の時間を設ける際には、休憩時間もあわせてとりましょう。
夏場は通常より休憩時間の数を増やして、体力的に無理のない働き方を心がけましょう。
暑さ指数（WBGT）は気温、湿度、輻射熱の3つをもとにした指標です。
WBGTの数値が高くなるほど熱中症にかかりやすくなる傾向があります。
【31以上 危険】
原則運動は中止
【28以上31未満 厳重警戒】
激しい運動は禁止
【25以上28未満 警戒】
積極的に休息
【21以上25未満 注意】
積極的に水分補給
【21未満 ほぼ安全】
適時水分補給
この数値を参考に、その日に行う作業を管理職が調整するなど工夫すると、従業員が安心して働きやすくなります。
夏は体力を消耗します。
一人ひとりの生活習慣も暑さ対策の大切なポイントです。
睡眠をとる、作業前日は飲酒を控えるなどを朝礼で呼びかけましょう。
規則正しい生活を送るよう管理職として指導することも、暑さ対策の取り組みの一環として求められています。
工場の暑さ対策に使える補助金は色々とあります。
補助金（助成金）は国、都道府県、市町村などが実施しているのでチェックしてみましょう。
申請方法は地方自治体によって異なることがあるため、事前に確認が必要です。
工場設備の暑さ対策としては、屋根に遮熱材を利用した設備投資だけでなく、従業員それぞれが涼しい素材の服を着たり、冷却タオルや冷却マフラーを巻いたりといった工夫も有効です。
日本の夏は年々暑くなってきており、熱中症にかかるリスクは以前よりも高くなっています。
個人や管理職の意識改革だけでは、工場内で働く人は安心して作業しにくいでしょう。
補助金（助成金）を上手に利用して、工場内の暑さ対策を考えてみることをおすすめします。
