「工場や倉庫の折板屋根から雨漏りがする、サビが目立ってきた。」
この記事のまとめ
- ・折板屋根の雨漏りやサビは部分補修では再発しやすく、屋根全体を新しくするカバー工法なら根本から直せる
- ・今の屋根を残して工事するので、工場を止めずに改修でき、葺き替えより工期と費用を抑えやすい
- ・カバーだけでは夏の暑さは改善しにくいが、遮熱シートを挟めば改修と暑さ対策を一度にできる
折板屋根の補修、塗装やコーキングで続けていませんか?
雨漏りした場所をコーキングでふさぎ、サビが出たら塗り直す。折板屋根はこうした部分補修で、ある程度は持たせられます。ただ、しばらくすると別の場所から雨漏りやサビが出てくるようなら、屋根全体の改修を考える時期かもしれません。
部分補修では雨漏りが止まらない理由
コーキングや部分的な塗装は、傷んだ箇所をふさぐ応急処置です。屋根全体が古くなっていると、直した場所の近くからまた漏れ始めることも。補修のたびに費用と手間がかかっている場合、屋根全体を直した方が、結果的に安く済むこともあります。
実際に、サビが屋根全体に広がっていた折板屋根の工場にカバー工法を施工した事例もあります。

折板屋根にも施工できる!カバー工法とは?
カバー工法は、今ある折板屋根を残したまま、その上から新しい屋根をかぶせる改修方法です。古い屋根をはがさないので、撤去や処分の手間がほとんどかかりません。
塗装・葺き替えとの違い
塗装は、屋根の表面を守る工事です。費用は抑えられますが、職人の腕によって仕上がりにムラが出ることがあります。葺き替えは、古い屋根をはがして新しくする工事で、屋根は新品になる一方、時間も費用もかかります。
カバー工法は、この2つの弱点を補う工法です。屋根そのものを新しくするので仕上がりが安定し、古い屋根をはがさない分、葺き替えより短い期間と少ない費用で済むことが多くなります。
| 項目 | 塗装 | 葺き替え | カバー工法 |
|---|---|---|---|
| 工事の内容 | 今の屋根の表面を塗り直す | 古い屋根をはがして新しくする | 今の屋根の上に新しい屋根をかぶせる |
| 仕上がり | 職人の腕によってムラが出ることがある | 屋根が新品になる | 屋根が新しくなり、仕上がりが安定する |
| 工期 | 比較的短い | 長くかかる | 葺き替えより短くなりやすい |
| 費用 | 抑えられる | 高くなりやすい | 葺き替えより抑えやすい |
| 工事中の工場 | 動かしたまま進められる | 止める必要が出ることがある | 動かしたまま進められる |
| 向いている屋根の状態 | 傷みが軽い | 骨組みまで傷んでいる | 屋根は傷んでいるが、骨組みはしっかりしている |
カバー工法ができない屋根はある?
今の屋根が折板屋根や波型スレートなら、多くの場合カバー工法で改修できます。
ただし、屋根を支える骨組みまで傷んでいるときは、葺き替えが必要です。新しい屋根も今の骨組みに留めるため、骨組みが弱っているとしっかり固定できないからです。
どちらになるかは、現地調査で屋根の状態を見て判断します。
折板屋根にカバー工法をするメリット
その場しのぎではなく、根本から直せる
コーキングや部分的な塗装は、傷んだ箇所をふさぐ対症療法です。一方、カバー工法は屋根全体を新しくするので、雨漏りやサビを根本から解決可能です。同じ場所を何度も補修する手間がなくなります。
工場を止めずに改修できる
今の屋根を残したまま工事を進めるので、屋根の下では生産や出荷をふだんどおり続けられます。工場を止めずに済むぶん、売上や納期への影響を小さく抑えられます。
工期と撤去・処分の費用を抑えやすい
古い屋根をはがして運び出す作業がないため、葺き替えより工期が短くなりやすく、撤去や処分の費用もほとんどかかりません。屋根が広い工場や倉庫ほど、この差は大きくなります。
屋根の改修と暑さ対策を一度にできる
「カバー工法をすると工場が暑くなる」という声もありますが、新しい屋根と古い屋根の間に遮熱シートを挟めば、屋根の改修と暑さ対策が一度の工事で済みます。別々に工事をするより、足場や段取りの手間も減らせます。詳しくは後ほど紹介します。
折板屋根のカバー工法にかかる費用
費用の目安
工場や倉庫の折板屋根をカバー工法で改修する場合、費用は数百万円単位になります。ただし、屋根の広さや状態、工事の条件によって金額は大きく変わるため、あくまで目安としてご留意ください。
費用が変わる要素
費用を左右するのは、主に次の5つです。
- ・屋根の面積
- ・今の屋根の傷み具合
- ・新しい折板を現場で成型するかどうか
- ・安全対策の範囲
- ・遮熱シートを挟むかどうか
正確な金額は、現地調査で屋根を確かめたうえでお見積もりになることがほとんどです。
カバー工法を検討する際に知っておきたいこと
カバー工法には利点が多い一方で、事前に知っておいていただきたい点もあります。
屋根が重くなる分、耐荷重の事前調査が必要になる
屋根を二重にするぶん、建物にかかる重さは増えます。具体的に、増える重さは1㎡あたり10kg以下ですが、古い建物では骨組みが重さに耐えられるかを確かめておく必要があります。
カバーだけでは、夏の暑さはほとんど改善しにくい
新しい折板屋根を重ねても、夏の暑さが改善しないことがあります。この理由と対策は、次の章で紹介します。
カバー工法をするなら、同時に暑さ対策も
せっかく屋根を新しくするなら、暑さ対策も同じ工事で済ませるのが効率的でおすすめです。
屋根を二重にしても暑さが残る理由
新しい屋根も金属なので、日差しを受ければ熱くなります。その熱は輻射熱となって、古い屋根を通り越して室内まで届きます。2枚の屋根を重ねると暑さを防いでくれそうですが、熱を止めるものがなければ、屋根を重ねても暑さはあまり変わりません。
暑さ対策は、遮熱シートがおすすめです
暑さ対策と聞くと、断熱材を思い浮かべる方がいらっしゃるかもしれません。
| 対策 | 熱への効き方 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 遮熱シート | 輻射熱を跳ね返す | 屋根から降り注ぐ熱が暑さの主な原因になっている |
| 断熱材 | 熱が伝わるのを遅らせる | 夏も冬も室温の変化を小さくしたい |
遮熱シートをどのように施工するのか?
古い屋根と新しい屋根の間に遮熱シートを挟み込む形で施工します。新しい屋根の下に遮熱シートが入る形になりますが、熱を跳ね返す効果はほとんど変わりません。
また、発熱する機械がある工場では、冬に室内の熱を逃がしにくくする効果もあります。
香川県高松市のお客様の施工事例
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施工前のお悩み |
|
| 工事の内容 |
|
折板屋根のカバー工法についてよくある質問
工事期間はどのくらいかかりますか?
屋根の面積や形、遮熱シートの有無によって変わります。一例ですが、約230㎡のスレート屋根をカバーした事例では、足場の設置と解体を含めて9日間でした。
工事中も工場は使えますか?
はい、工場を動かしたまま施工できます。作業の時間帯や資材の搬入経路、屋根の下で作業する方の安全対策は、工事の前に打ち合わせて決めます。
雨の日でも工事はできますか?
屋根の上での作業なので、雨や強風の日は安全を優先して作業を見合わせることがあります。ただ、古い屋根を残したまま進めるため、工事中に建物の中が雨でぬれにくいのはカバー工法の利点です。
まとめ
折板屋根の雨漏りやサビは、カバー工法なら工場を止めずに根本から修復が可能です。また、古い屋根と新しい屋根の間に遮熱シートを挟めば、夏の暑さ対策も同じ工事で済みます。